暖かさ最強レベル!高コスパのアウトドアジャケットを使ってみた

1万円以下でも、高級ダウンに引けをとらない暖かさ。
さらにテフロン加工の撥水力で泥や油汚れもつきにくい。
あらゆる寒さに対応する最強仕様。

目次
進化系ダウンは高品質VSコスパの二極化
サッと羽織ってちょっとそこまで。
ハイキングで検証
通勤、通学にも。
真冬の山の上でも寒くない。
暖かさのヒミツは進化した3Mシンサレート(TM)
まとめ

進化系ダウンは高品質vsコスパの二極化

最近のダウンは進化がすごい。

加工法も素材も、細部までテクノロジーが散りばめられていて目移りすることこの上ない。
どのブランドもハイスペック。
一生モノ、とは言い過ぎかも知れないが、ダウンジャケットは結構大きな買い物となりつつある。

当然、素晴らしくないのはお値段である。

高いものは10万円を越え、シーズン毎に買うのは厳しい。

一方、高級な天然ダウンに代わって、化繊素材のダウンも進化が凄い。
天然ダウンの加工には手間もお金もかかるが、化繊は加工がしやすいぶん値段が安い。
加えて、行動着としてダウンを着る場合は水濡れに強い化繊素材の方が圧倒的に有利。

アウトドアブランドのダウンはハイテク化繊が多い。

今回レビューするラドウェザーの防寒ジャケットも、コスパが最強
ご近所から極寒シチュエーションまでカバー範囲が広く、それでいてお値段は1万円を切ってる!

3MシンサレートTMという高機能の中綿を採用していて、暖かさは最強レベル

一般的なポリエステル化繊と比較すると1.5〜2倍の暖かさらしい。
「何が1.5倍?」というテクノロジー部分は後半で解説するとして、まず体感してみることに。

ラドウェザーといえばクライミングパンツがこちらもコスパが高くめちゃくちゃ高評価を得ているだけに、1枚で幅広く使えそうでとても期待値が高い。
実際に色々なアウトドアシーンで着用してみた。

サッと羽織ってちょっとそこまで。

子供と公園で遊んだり、コンビニや散歩に行く際など、部屋着の上にサッと羽織りたいシーンで、どれくらい暖かいか試してみた。

検証シーン : 公園
検証する機能 : 保温性

部屋着の上に着るだけでOKかどうか。


インナーは綿素材の薄手パーカー1枚のみにした。

羽織って、フロントジッパーは閉めずに着用して出かけてみた。
気温4度。
さすがに12月、日がさしてないと日中も寒い。

まず、フロントを閉めていないのに着た瞬間から寒くない!
背面がとにかくホカホカする。
羽織っただけなのに、座っていてもまったく寒くない。

化繊ダウンはちょっと重たいイメージがあるが、着心地はそうでもない。
中綿は贅沢に200g/1平方メートル使用されていて、厚みはかなりしっかり。
腕の部分もなんと手首まで中綿が入っている。

厚みのおかげで全体的に硬く、ちょっと動きづらい。
もう1枚着てしまうとゴワつきそうだが、「ちょっとそこまで」なら重ね着は不要。

なんなら半袖に羽織っても行けそう
腕の部分はアルミの裏地がついてないので、直に着てもぺたぺたしない。

フロント、左右にひとつずつ深めのポケットがある。
財布、スマホ、ペットボトルを入れても余裕。
ついでに文庫本入れてもまだ余裕。
ご近所なら手ぶらで行ける。

日常シーンならまったく充分。
もちろんフロントジッパーを閉めればより暖かいので、風があってもOK。
子供が遊んでいる間に大人が凍えるパターンもなさそうだ。

ハイキングで検証

少し遠出して寒い環境で着てみた。

検証シーン : 裏磐梯でハイキング
検証する機能 : 防水性、保温性、防汚性

12月初冬。
雪がチラついている。
標高780m。天気は曇り、気温は0度。

平地とは違い、体感温度はマイナス2〜3度、といったところ。
頬っぺたが冷たい。

通常なら吸水速乾インナー+ミドラー+ゴアテックスなどをレイヤリングしそうな所だが、おそらくジャケットがだいぶ暖かそうなので、吸水速乾インナー+ジャケットのみ。

植物も岩場もけっこう濡れていて雪も湿っぽいが、泥や雪は、手で払うまでもなくつるっと表面を落ちていく。
生地への滲み込みはまったくない。

表生地はテフロン加工で、JIS規格の撥水試験では撥水度4級とのこと。(通常の紳士服は2級程度)
多少の雨は問題なさそう。

寒さについては、保温性が高すぎて、外気が冷たいのかどうか分からないレベル
露出している顔だけがすごく寒い。

平坦なハイキングコースをしばらく歩いてみる。
大した運動量じゃないんだけど、かなり汗ばんできた。

いったん体温が上がってしまうと、保温性よすぎてしばらく暑い...
裏地に使われてるアルミ蒸着フィルムは通気しないので、運動量が多いとすぐ蒸してしまうが、保温性は抜群。
釣りだとかキャンプだとか、寒い中じっとしてるような時は最高だろう。
これなら寒くならない。

通勤、通学にも。

スーツの上に羽織ってみた。

検証シーン : 通勤
検証する機能 : 防寒性、防水性

思った通り、前開き状態でも充分なほど暖かい。
シャツとジャケットを着ている分、若干ゴワつきは気になるが、メインの防寒性は充分。
長く歩いたり、電車の中なんかではおそらく暑いくらいだろう。

寒い地域の方、あとは真冬の通勤にはおすすめ。
スーツの上に着てみると丈がややショート。

襟にも中綿が入っていて、しかもけっこう高さがあるので顔周りも暖かい。
肌触りもいい。
ジッパーを上まで閉めればマフラーをしなくても充分。

真冬の山の上でも寒くない。

検証シーン : スキー場
検証する機能 : 防風性、防水性

街中では無敵すぎるので、さらに寒いところで着てみた。
場所は裏磐梯の某スキー場。
ベースの標高は1000m、リフトで上がった先は1400m。

風が強いので、裾や襟元からスキマ風が入らないかどうか、細かいところのフィッティングもチェックしたいところ。

まず手首には面ファスナー。
この面ファスナーかなり固めなので、絞ると折りたたみ部分が分厚くなって居心地が悪い。
キツめに絞るのはちょっと難しい。
グローブをしていれば、スピード出して滑ってもそれほどスキマ風はなし。


フードには左右にドローコードが付属。
眼の上ぎりぎりまで絞れる。
フード部分は表生地のみで中綿がなく、薄い。
もちろん表面はテフロンなので雨は弾くが、特にワイヤーやツバなどがついていないので、大雨の場合は視界が悪いかもしれない。
頭部は、帽子で防寒できるとよさそうだ。
街中なら、ツバ付きキャップをかぶっておくと雨対策として良いかもしれない。


裾にも、左右の腰の横あたりにドローコードが付属。
まったく絞らないと、裾の周囲長が大きい感じがあるので、少し絞っておくとよさそう。

一番寒いのは、リフトの上。
およそ10分間、吹きさらしの中座ったままだが、風が吹いても寒くない。
スキマ風が入ることもなく、非常に快適。
ただし、調子にのってガンガン滑ると、汗だくになってしまうので注意が必要。
一度汗だくになるとまったく乾かないので、運動量に合わせて使ってほしい。

暖かさのヒミツは進化した3Mシンサレート(TM

中綿に使われているのは、一般的なポリエステル綿の1.5~2倍の保温力を持つ
3Mシンサレート(TM)高機能中綿」。
アメリカ発のブランドで、高級アウトドアアイテムや寝具などにも採用されている素材。

https://www.3mcompany.jp/3M/ja_JP/thinsulate-jp/

マイクロファイバーが2マイクロメーターという細かさで絡んでいるそうで、一般的なポリエステルより多くの空気を含んでいるとのこと。
保温力のヒミツはそこだった。
天然ダウンと違って吸水しにくい為、水や湿気で嵩が下がることがなく、暖かさがキープできる。

また、裏地はアルミ蒸着フィルム。
お弁当の保温バッグや、エマージェンシーシートにも使われている技術だ。
アルミホイルと同じ素材はアルミだが、細かな粒子状にしたものを吹き付けているため、動きが可能になっている。

アルミには遮熱性があり、内からの熱を反射するため、この高い保温効果を生みだしてる。

裏地は身ごろ全体についていて、体幹部が全方向から保温される。
これは間違いなく暖かい。

同シリーズのベストも。

薄手のベストは、グレー、ブラックの2色展開。
中綿はジャケットの半分、100g/1平方メートル
裏地はジャケットと同じくアルミ蒸着で、襟以外の全体についている。

薄いのでスーツの中に着てもOK。
1枚プラスするだけで、着膨れはしないのに相当暖かい。
襟元が長めで立ちあがっているので、折り返すとすっきり。

まとめ

様々な寒いシチュエーションで着てみたが、とにかく保温力が抜群に高い。
同じ機能を天然ダウンに求めようとすれば、お値段は軽くケタが変わってしまう。(場合によっては2ケタ増える)
それではなかなか乱暴に扱えないが、このジャケットならガンガン着ても大丈夫だ。

そしておそらく、寒ければ寒いほどこのジャケットの真価を実感できる。

気温が低かったり天候が悪かったりすると、せっかくの予定も中止にしがちだが、目的にあった装備さえしていけば、冬でも遊べるフィールドはあらゆるところにあるのだ。
天候に左右されず、冬でもめいっぱい遊んでほしい。

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